たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミンと並び、5大栄養素のひとつである「ミネラル(無機質)」人間の体はミネラルなしでは生存不可能です。しかしその重要性に反し、ミネラルは、たとえばビタミンなどと比較して意外と軽視されている感があります。
そのミネラルですが15種類あります。カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、リンが必須ミネラル、その他、鉄、亜鉛、銅、マンガンなどがミネラル成分に該当します。
ミネラル(無機質)
ミネラル(無機質)は、ビタミンと同様に体の機能の維持・調節に欠くことのできない栄養素です。とても少ない量で重要な働きをするところはビタミンと同じですが、ビタミンと異なることは、ミネラルは体の構成成分にもなっているという点です。
ミネラルは、ビタミンと同様に、とり過ぎによる弊害がみられる場合があります。このため、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、この量までなら摂取しても過剰の害のない耐容量として耐容上限量を設定しています(この量は摂取をすすめている量ではありません)。健康食品やサプリメントについては、その利用目的、方法、摂取量に十分に注意して適切なご利用をこころがけてください。
カルシウムとは
カルシウムは骨や歯などをつくっている栄養素です。体重の1~2%の重さで体内に存在しています。どんな働きがあるのですか
体内のカルシウムは、99%は骨と歯に、残りの1%が血液などの体液や筋肉などの組織にあります。この1%のカルシウムが出血を止めたり、神経の働きや筋肉運動など、生命の維持や活動に重要な役割をしています。このためにカルシウムはいつも骨に蓄えられているともいえます。
<骨はカルシウムの貯蔵庫>
骨は体の他の部分と同じように、少しずつ形成と吸収を繰り返し、絶えずつくり替えられています。食べたカルシウムは、小腸から吸収されて血中に入り、すぐ使う分だけ残して残りは骨に蓄えられます(骨の形成)。一方、血中には常に同じだけのカルシウムが必要なので、血中のカルシウムが不足する時、骨は自らを壊してこれを補います(骨の吸収)。骨は体を支えると同時に不足に備え、常に出し入れができるカルシウムの貯蔵庫なのです。
どんな食品に多く含まれていますか
カルシウムの多い食品は、牛乳、小魚、海藻、大豆および大豆製品、緑黄色野菜などです。例えば牛乳コップ1杯(200ml)には、約220mgのカルシウムが含まれていて、これは栄養素等表示基準値(日本人の1日に必要な量の平均的な値)700mgのおよそ1/3にあたります。
どれくらいとったらよいですか
カルシウムは、背が伸びて骨が育つ成長期、赤ちゃんの発育する妊娠・授乳期には特に不足しないようにしたいものです。また、長い間のカルシウム不足などから骨の吸収が形成を上回ると、高齢になって骨がもろく折れやすくなる病気(骨粗しょう症)になるおそれがあります。
骨粗しょう症予防には若いうちから丈夫な骨をつくっておくことが大切です。このためには、体をよく動かし、栄養のバランスに配慮し、カルシウムをきちんととることが基本なのです。しかし、国民健康・栄養調査結果では日本人のカルシウムの平均摂取量は長年必要な量に達していません。だからといって、カルシウムの多い食品を一度にたくさん食べても吸収できるカルシウム量は限られるので毎日コツコツとる必要があります。毎日の食事にカルシウムを多く含む食品をうまく組み入れて積極的にとるようにこころがけましょう。一方、とり過ぎによる過剰症には、泌尿器系結石や他のミネラルの吸収抑制などがあります。一般の食品からとり過ぎはおこりにくいと考えられますが、薬やサプリメントなどではその利用目的、方法、摂取量に十分に注意して適切なご利用をこころがけてください。
グリコ栄養成分より引用
http://www.glico.co.jp/navi/dic/index.html
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