二酸化炭素(CO2)はその状態により、名称が変わります。気体の時は、炭酸ガスともいわれます。環境問題で「温室効果ガス」といわれているのは、この二酸化炭素のことです。液体の時は「液体二酸化炭素」といわれ、溶接などで使用されています。固体の時は「ドライアイス」といわれ、保冷などに利用されています。
この二酸化炭素が水に溶けた状態が「炭酸」です。水の中にしか存在しないもので、水に二酸化炭素を溶かすことで生じるのが炭酸です。炭はC、酸はO2、炭酸:H2CO3(酸性物質)炭素からできる酸なので炭酸といわれています。
《炭酸の性質》
炭酸ガスは水に溶け込みやすい気体で、皮膚や粘膜からカラダに入り込むことができる数少ない物質です。
①圧力によって変化して気体になる性質
一般に販売されている人工的な炭酸飲料水は、大量の二酸化炭素に強い圧力をかけて3000~4000ppmの高濃度で作られています。ボトルを開けるとシュッという音と共に、抑え込まれていた余分な二酸化炭素が一気に空中に飛び出し泡が発生します。ボトルを開けるだけで炭酸が抜けていき、コップに移すと半分以下に薄まってしまいます。
②水に溶けると、皮膚や胃腸の粘膜から浸透する性質
分子自体がとても小さいので、皮膚や胃腸の粘膜から直接浸透することができます。
③肌と同じ弱酸性の性質
肌への負担が少なく、乱れたpHを整え、抗菌作用・血行促進作用があります。
④水に溶けると密度が高い状態で存在できる性質
炭酸ガス(気体)の状態より、水に溶かす方が炭酸の密度を高くすることが可能で、炭酸ガスの効果をより効率的に得るのに適してます。
⑤温度によって濃度が変化する性質
溶かす液体の温度が低いほど高濃度が維持でき、液体の温度が高くなるほど溶けにくくなります。